提出のタイミング--ビジネス・レポートの書き方

期待されないビジネスレポートなど、この世の中にあるはずがない。レポートは、多かれ少なかれ期待されている。当然のことながら、報告者は期待に応えるレポートを書かなければならない。もちろん早く仕上げるに越したことはないが、十分な分析もしないでレポートを作成してしまってはいけない。

レポートを作成するのに必要以上の時間をかけるわけにはいかないが、最低限必要な時間というのはあるものだ。資料を集める時間、情報を分析する時間、レポートを執筆する時間。時間をバランス良く配分し、タイムリミットまでにレポートが仕上がるように工夫する。バランスのよい時間配分、これがビジネスマンの腕の見せ所だ。

タイミングは、あなたの人生や会社の運命を変えてしまうかもしれない。中でも稟議書は、そういう性質が強いものである。会社の上層部に稟議書を提出するということは、会社という大舞台で一世一代の見得を切ることである。タイミングが早すぎても、遅すぎてもいけない。

タイミングを計り、稟議書を提出する。受け入れられなければ、会社に見切りをつける。見切りをつけるということは、自分の置かれた状況についての幻想を捨てるということである。

ビジネスレポートは、その文書が持つ目的によって、提出するタイミングや提出のタイムリミットが違ってくる。営業販売レポートや議事録はすぐにまとめなければならない。これはセールスや会議というものが、ビジネスマンの日常であるからだ。毎日のセールス、毎回の会議を終えた時点で書かなければならない。

稟議書や上申書は、必ずしも日常的な文書とはいえない。しかし、いざ書くとなれば、かなりのスピードと的確な判断力が要求されるものだ。

提案書には、提出のタイムリミットがない。それにしても提出すべき時機は限定されており、時機を逃すと提出の意味を成さない。

企画書には目に見えないタイムリミットがある。世間の流行や競争会社の動向など目には見えないが、無視することはできないファクターだ。

定期・定型的なものを除いて、レポートの出し方は、報告者が判断する。別に命令されていないからなどとのんびりかまえていると、判断を誤ることになる。的確な判断が必要だ。

そもそもレポートを書くということは、ビジネスマンにとって日常の生活である。食事をしたり、入浴をしたり、トイレに入ったりするのと同じこと。毎回やるべきことを後回しにしていたら、仕事は混乱し、業務が滞ってしまう。

OA化が急速に進み、手に入れたい数値を、手に入れたいときに取り出せるシステムができあがりつつある。数値はコンピューターが出してくれるとしても、その数値に意味を見いだすのは人間の仕事である。コンピューターが出した数値を幸福や富に転換することが、ビジネスマンに与えられた今日的な仕事かもしれない。

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